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【2010ナビスコ杯予選第1節】
浦和レッズ 1-1(前半0-1) ジュビロ磐田 @埼玉スタジアム2002得点
13分 磐田(成岡)
90+2分 浦和(ロビー)
FW エジ 高崎
MF 原口 柏木
MF 阿部ちゃん 細貝
DF 堤 坪井 スピラ 峻希
GK 順大
HT 堤→ロビー
72分 高崎→林
82分 元気→啓太
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■止められない想像の膨らみその日が近づくにつれ、ワクワクは増していく。千駄ヶ谷へのガムテ確認、仲間との頻繁なメール交換・・・。準決勝2ndlegは10/10だから、その日まで一か月くらいある。毎日、最高の夢を見ながら眠ることができる(眠れないかも?)一か月。
そしていよいよ当日を迎える。朝早くから、神宮外苑の木に囲まれた中にシートを敷き、ナビスコbitsをかじりながら仲間と談笑。続々と赤い仲間が集まってくる。そしてスタジアムの中へ。最高の雰囲気の中、あっという間に時間が過ぎ、ナビスコアンセムが鳴り響く、ついにその時がくる。両チームのサポータープライドを懸けたコレオグラフィで染まる国立へ、選手入場。いつも以上に気合いの入った歌声とともに、キックオフ!
・・・想像の膨らみはこの辺で止めておこう。ちょっと気が早すぎだよねまだ。でもなぁ、第一戦、試合前から、コールリーダー・□氏の口から「国立」っていう言葉が出てきたり(やっぱりみなさん気が早いのは同じようで)、そしてスタジアムに流れるナビスコアンセム聴いちゃったりすると、もう止められないんだよなぁ、この膨らみ(^_^;)・・・
■予想外の展開になったナビスコ初陣2010ナビスコ杯初陣。スタメンは、今季初出場の選手が5人という、4日前のリーグ戦とはまるっきり違うメンバー。こういうメンバー構成の試合を観れるのも、ナビスコ杯の醍醐味の一つなのかもしれない。しかし、一気に初出場の選手を出しすぎだという感も否めないが。
正直、ここまでかみ合わないとは思っていなかった。前半開始から、何試合かこなしてきている選手達と初出場の選手達の呼吸は、まったく合わず。スピラのクリアボールはことごとく相手にいってしまうし(失点もここからだが)、GKとCB、そしてSBの連係もぎくしゃく、その穴をイ・グノや前田に狙われ、危うく決定的シーンになりそうな形が何度も。前へいこうにも、前線でタメをつくれないので、すぐに相手ボールになってしまう。高崎がヘッドで流した方向と逆方向にエジは走っているし、エジの落としたところに、2列目の選手はだれも絡めない。原口は個人で仕掛けるしかない、柏木はボールがこないのでほとんどの時間、低い位置でプレー。
とても悲惨な内容の前半だった。試合前の「ワクワク」はすぐに消え、「ハラハラ・ドキドキ・イライラ」ワールドへ。
久しぶりの実戦復帰で、これ以上の活躍を求めるのは酷なのかもしれないが、攻守においてほとんどいいところがなかった堤は、前半で交代。ロビー投入、これで流れが変わった。前でタメがつくれるし、起点になれる選手がピッチへ。そして、前半は浮足立っていた選手達も、後半は地に足が着いた。
後半45分は、ほとんどこちら側のフィールドにボールがある展開。両SBや中盤の選手達が、より多く長く攻撃へ絡めるようになった。後半の両SB、峻希、細貝ともに、相変わらずの素晴らしい運動量。細貝に関しては、やはりボランチでの輝きを観たい選手なので、SBではもったいないような気がしてしまう。(長谷部のSBと同じく。)まぁしかし、この試合、前半SBで後半ボランチをやるという展開になっていたら、ボランチで輝くことになっていただろうけれど。前半は"適所"というものがどこにもなかったから、輝きようがなかった。
また、交代によって、柏木は前後前後(ボランチと2列目を行き来)することになったが、交代なしでもこの前後前後の流動をもっと増やしてほしいところ。前後前後、縦のポジションチェンジがあったからこそ、ロスタイムの得点シーンのときのように、バイタルエリアの、相手にとって危険な位置で絡むことができる。
ロビーという起点、前でタメがつくれるような選手の投入は、大きく作用した。(ほんとはタメつくりの役割は、高崎に期待していたのだけどなぁ。)しかし、相手にとって読みやすい単調な攻撃ばかりでは、なかなか点は入らない。それでも、いくら単調とはいえ、あれだけの長い時間ボールを支配し攻撃し続ければ、ビッグチャンスも当然訪れる。3、4回、フリーでシュートをうてる絶好の機会が到来したが、それはきめてほしかった。
堤と同じく、あまりいいところのなかった高崎に替えて林を投入したり、啓太を入れて柏木を再び前の位置へ上げたり、フィンケ爺はいろいろなバリエーション変化で流動を活性化することを試みた。
そしてロスタイム、スピラのロングフィード(前半からいくつかあったが、このフィード力は今後楽しみだ)から、柏木がペナルティエリア内で絡むことができ、フィニッシュは、この試合素晴らしいパフォーマンスを魅せ続けていたロビー!なんとか引き分けに持ち込んだ。かくして、お菓子杯初陣を終える。
ジュビロは、SBやFWに特に素晴らしい選手がいるのだが、前半のウチのごとく中盤でタメがつくれないため、せっかくのSBがほとんどいい形で攻撃に絡めなく、FWとSBの連係した攻撃もほとんどなく助かった。後方からイ・グノや前田への"1本パス"も脅威ではあったが、それだけだと、相手としても読みやすいし対応しやすい。
正直いうと、後半あれだけボールを支配でき、多くのチャンスがあったので、2点以上とれる試合ではあったと思う。しかし、前半の出来を考えると、勝ち点1とれただけでも御の字か。予選リーグGroup-Bは、ウチにくわえ、磐田、横浜FM、清水、山形、湘南、そして神戸。特にライバルになりそうなFマリノスやエスパがホームできっちり勝ったことを考えれば、もちろん勝ち点3がほしかったところだが。
後半積極的にメンバーチェンジしたり、審判の謎判定に対し第4の審判に激しく詰め寄ったりしているフィンケ爺の姿を見て、ナビスコというタイトルへの意気込み、凄く伝わってきた。まだ始まったばかり、これからだぞ!!
■最初の一か月の終わり。そして新たな月の始まり「浦和レッズの選手達をレギュラー組と控え組に分ける線をひいてみてください」、と言われれば、容易に引けてしまうのが今の現状。この垣根を徐々に取り除いて、まだリーグ戦に出場していない選手達をどんどん融合、浸透させていくこと、それはもちろんこれから4月以降に求められる。
昨年からの積み重ね、そして、3月に積み上げたものを糧に、また新たな月、歩み続けよう。
【Photo】




