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読書『ヒディンクのリーダー力』 

2002年に刊行された書籍ですが、韓国代表伝というわけではないので、内容はまったく古くならず。
一言でいうなら、"オシムの言葉 韓国版"。

オシムさんもヒディンクさんもだいたい強調することは共通。
『走れ』『考えろ』、複数のポジションこなせる選手は重視するし(オシムさん的に言うと"ポリバレントな選手")、規律は厳しく、そして当然ブレない『我が道を進む』。

オシムさん『本当に強いチームというのは、夢を見るのではなく、できることをやるものだ。』
ヒディンクさん『毎日1%ずつ実力を積み重ねたら本戦でよい成績を出せる』

判断力、洞察力、そしてユーモアがあるところも共通点。
『控え選手にもインタビューしてくれ』っていうくらい、オシムさんもそうだけど選手一人一人をよく観て、大事にする監督。

でももちろん
『チームの雰囲気を乱すならどんなに能力がある選手でも必要ない』
今ウチの闘莉王の件で、フィンケさんのコミュニケーションが足りなかったのか、闘莉王は誰にも手におえる選手じゃないのか、その辺少し考えるところだけど(REDS NAVIでもいわれてた)、この本読んでみての感想は、まあヒディンクさんがもしウチの監督でも闘莉王は切ってるだろうなと。


韓国の方目線で2002ヒディンクさんを語っている本でしたが、この本読んで、魔法使いの秘密が分かりました。
試合のない日頃の練習で、やるべきことをやる。
ブレずに己の道をいく。
などなど、特別変わったことしなくてもやるべきことをしっかりやっていけば、ベスト4は可能だということ。


ここからは蛇足。
こんなにも素晴らしい隙のない監督だけど、先日のワールドカップ予選プレーオフでロシアはスロベニアに負けた。
なぜかなって考えると、ロシア代表はプレミアリーグで試合に出ていない選手が主力選手に何人かいて、結局やっぱりこれが響いたのかなと。
この本にも、『集中力、相手より先に動く"読み"、練習では常に緊張感を維持』とか強調されてましたけど、先を"読む"集中力って大事だし、それがなくなる原因、試合勘の欠如、これはやっぱ痛いなと。(ちょうどレッズマガジン12月号のフィンケ記事にも"読み"、予測の大事さ書いてあったけど)
あとスロベニアのスタジアムの雰囲気にのまれた、これも一つ。

あのヒディンク監督が2010ワールドカップに出れない、その要因は、大事だと分かっているものを欠いていたからという単純なこと、そう思います。

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