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【2010J1第2節】
浦和レッズ 1-0(前半1-0) FC東京 @埼玉スタジアム2002得点
19分 浦和(ロビー:PK)
FW エジ 達也
MF ロビー 柏木
MF 阿部ちゃん 細貝
DF 宇賀神 坪井 のぶひさ 平川
GK 山岸
63分 達也→セル
72分 平川→岡本
86分 柏木→啓太
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■お人よしTOKYO思い出そう!2004年ナビスコ杯決勝、あのPK戦で負けてからのTOKYOとの対戦成績を!ナビスコ杯、天皇杯含め11勝2分0敗である。これほどまでに"お人よし"なクラブは他にはない。エルゴラのtoto予想も、はっきりと「"1"しか考えられない」と。これから先、はたして「眠らない街~ ♪」(TOKYO勝利の歌)を聴かされる日はくるのだろうか?一体いつまで無敗が続くか、これからもぜひ"お人よし"でいてほしい。
■やっぱり2トップ!スタメンに達也が入り、前節の鹿島戦の1トップから2トップへと変更。オフシーズンはずっと2トップで調整してきていたし、前節も2トップになってからやることがはっきりし、"ただパスをまわしただけ"という攻撃が少なくなり前線が活性化した。相手チームに関係なく、変更は当然だろう。
4-4-2となると、層がかなり厚い攻撃的MFの2人の組み合わせを、フィンケ爺がどういうチョイスをするかとても興味深いところだが、今節は柏木とロビーの組み合わせで挑んだ。GGRのスタメン予想と同じく、2列目にロビーとセル、ボランチに柏木を置くという布陣が自分の中での第一希望(後述の虹色パサーをボランチに置いておくことを希望のため)であったが、エルゴラとMDPのスタメン予想通りになった。ここのポジションは、ロビー、柏木、セル、原口、林、さらにSBの宇賀神もPSMではここをやったし、峻希も、そして怪我で離脱中のサヌ、直輝、梅崎もここのポジションで輝く選手。バリエーションは豊富で、しかもフィンケ監督は同じ選手をずっと使い続ける監督ではなく、「調子のよい選手、練習でアピールした選手をつかう」監督なので、これからも試合前のスタメン予想が楽しみである。
誰が出ても変わらないようなチームを、というのは最低限やる決まりごとの話であって、選手が1人代わるだけで、いや選手を代えなくてもフォーメーションやポジションチェンジをするだけでも色ががらりと変わるのがサッカー。そこがサッカーの面白いところであり、興味深いところ。人それぞれ好みがあり、監督にももちろん好みがある。もちろん選手の特徴や調子の良し悪しを"公平に"見た上での好みだが。
これからも、いろいろな形の布陣の想像を膨らましながら、スタジアムへと向かうのがとても楽しみだ。
■まだまだ隙が多すぎる守備、進化中の攻撃さて、試合である。
相変わらず90分通して守備は不安定。持たせるところは持たせておいてもいいが、危ないところ、そこはいかないとだめだろっていうところもボールへのプレスが緩いことが何度もあった。その辺の区別というか、いくいかないのところでまだ若干判断が間違っているようなプレーも見受けられたので、隙は多い。相手がそういう隙を見逃してくれなければ、2,3失点してもおかしくはなかった。幸いこの試合では、多くの隙を見逃してくれて、また1失点副審に助けられたので無失点で済んだが。
初出場岡本(あえて年齢には触れない)も攻撃では精確な逆サイドへのパスなどで才能の片鱗をみせてくれたが、守備ではまだ隙をつくってしまうことが多くあった。そこを長友+石川ナオで突かれるとかなり脅威だったが、石川ナオはほんとによく動きまわる選手なので、左サイドに張っているということはなく、左右にチェンジサイドしていたので、逆にそれが幸いした形になった。
相手が1人少ない状態で結局PKの1点だけというのはもちろん満足できない。しかし、2トップのときはいい形をつくれているので攻撃においては、あまり心配はない。特に達也のFWとしての輝きが戻ってきたのが何より。さらに柏木というトッピング、宇賀神風隠し味も加えれば、こんなにも昨年と変わるかと思うほど、攻撃は変わった。進化している。
■虹色パス虹色パス『相手選手(たまに味方選手までも)が「はっ!(ここにきたか!)」と一瞬戸惑ってしまうようなパス。体(たまに体だけでなく頭も)がついていけないようなパス。受け手と出し手の呼吸が合ってそれが通れば、かなりの確率で点が入るようなチャンスへと結びつくパス。』そんなパスのこと。(注:世間一般には通用していない単語です)
33分、阿部ちゃんから達也への1本のパスでシュートまでいくシーンがあったが、あれこそ、"虹色パス"。サッカーってそんなに点が入るスポーツではないし、相手の準備ができているところへ予想できる攻撃をしても、相手がミスしたり何かとても運のいいことが起こらない限り点は入らない。「サッカーは騙し合いのスポーツ」って言う人もいるが、いかに相手の裏を突くか。33分に阿部ちゃんが繰り出した"虹色パス"、ああいうパスをもっとボールまわしの中に汲み込んでいければ、さらにチャンスが増える。特に、センターハーフ、ボランチの選手が虹色パスを繰り出せるというのが、攻撃のバリエーションを何倍にも増やすことになる。バルサの心臓部はイニエスタ、シャビ、あそこがいく通りものバリエーションをつくりだしているが、最近ではマンUが、ずっと4-4-2がスタンダードだが4-3-3という形、しかも中央の3にキャリック、スコールズ、フレッチャーなどいずれも展開力の優れた選手を置く形を多く使用するようになってきている。
閑話休題。久しく阿部ちゃんの虹色パスを観なかったが、これがもっと出てくれば、代表でもベンチにいるような選手ではないだろう。このパスを繰り出せる状況をつくれたのは、もちろん周りの選手達のカバーがあってこそ、特に隣の細貝の素晴らしい献身的な走りがあるからこそ、それを忘れてはいけないが。
阿部ちゃんがカバーし細貝が攻撃に絡んだり虹色パスを繰り出すのももちろんありだし、柏木がボランチの位置から1本パスを通すというのももちろんありだが、とにかくもっともっと数を増やしてほしい。前節の鹿島戦での柏木の虹色パス(糸通しパス)、そして今節の阿部ちゃんの虹色パスがとても新鮮に感じた。小笠原やガチャピン遠藤やケンゴがいるチームとは違い、ボランチからのそれは、昨年はめったに観ることがなかったので。
ボランチの選手がもっと数多く攻撃に絡む、もっと虹色パスを繰り出すようになるということは、2年目航海中のフィンケ丸がNEXT STAGEへ行くための1つの条件だと思っているが、思ったよりも早くそれをクリアできるかもしれない。そんな期待を抱ける柏木、そして阿部ちゃんの虹色パスだった。
【Photo】

『山田うどん。のぶひさ、しっかりやってくれよ!と愛をこめて。』


『くそレフェリー!異論はありません。しかし、森重の1枚カードをもらっていることを忘れているかのようなイエローぎりぎりのプレーの連発、そして平山のあからさますぎるファウルの仕方&倒れ方の下手さも問題ではと。』

『2010初勝利!』